プロジェクト詳細

若手芸術家支援基金

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若手芸術家支援基金

プロジェクトの概要

2020年、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策により、芸術活動に大きな影響を受けている本学出身の若手芸術家(在学生を含む)に対する応援プロジェクトとして、「新型コロナウイルス感染症緊急対策 東京藝術大学 若手芸術家支援基金」を設置しました。
その後2023年5月、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」から「5類感染症」となり、さまざまな行動規制から解放されてはおりますが、社会にとって、世界にとって、芸術の力を未来へと繋ぐ希有な存在である若手芸術家たちの、今を救うこと、未来のカタチを模索すること、この二つの基金の使命を引き続き果たしていきたいと考えております。
本基金の趣旨にご賛同いただき、ご支援賜りますよう、お願い申し上げます。

 

基金の使途

皆様からのご寄附については、若手芸術家の創作活動や成果を広く社会へ発信するための支援や、芸術活動を継続し成長するための財政的な支援など、幅広いプロジェクトへ活用させていただきます。

 

これまでの取組み

▼東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト(2019年度~)

東京藝大は、「世界を変える創造の源泉」として、人工知能やロボットなど科学技術が急速に発展する現代において、芸術が持つ無限の可能性を社会に向けて伝え、実践によって示すため、2019年度より企画公募事業『東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト』を実施し、在学生や卒業・修了生等の若手芸術家に助成をしています。
2022 年度は、本基金等を活用した1,530 万円の助成により、在学生20 名、卒業・修了生18 名、教員と学生による研究室8チームが「誰もが孤立しない共生社会の実現」というテーマのもと計46 件の企画を実施。社会空間に雅楽をひらくための小学校等でのアウトリーチ、「災害と魚」の関係を表現した展覧会の海外(タイ)における開催、地域密着型の終末期ケアを主題としたアニメーションの制作など、若手アーティストが多様な活動を通じて社会的課題に取り組みました。

[ 本プロジェクトで採択・助成した企画の例 (2022年度)]

      
・  「社会空間と雅楽が出会う、」         「美しさの中の危険/防災絵画と新たな発光生物」
・                       タイ語訳(อนั ตรายในความงดงาม /
・                        จิตรกรรมป้ องกันภัยพิบัติและสิ่งมีชีวิตเรืองแสงรูปแบบใหม่)

特設WEBサイト:東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト

 

▼「東京藝大アートフェス」の開催(2021年度~)

コロナ禍で苦しむ本学出身の若手芸術家(在学生を含む)を対象に、新たに作品発表の場を提供し、育成・支援するために、オンライン上でのアートフェスを開催いたしました。応募作品については、会期中特設サイトで公開し、オンラインイベントを通じて、作品を広く社会へ発信することができました。

[ 東京藝大アートフェス2022]
  
                                  受賞作品の発表の様子

WEBサイト:東京藝大アートフェス2021
      東京藝大アートフェス2022

 

▼音楽学部若手作曲家・演奏家・研究者支援事業(2021年度、2022年度)

2020 年度中はコロナ禍の影響が非常に大きく、演奏や学習・研究成果発表にかかる活動自粛が続いておりましたが、そうした活動の実施を少しでも後押ししようと、2021 年度、2022 年度に「音楽学部若手作曲家・演奏家・研究者支援事業」を実施いたしました。
本支援事業では、演奏や学習・研究成果発表等の活動を行う事業の主催者を、①在学生、②卒業生、③研究室の3 カテゴリーに分け、年度毎に公募を行い、2年度間で合計162 件を採択しました。
その後、日程変更等が発生した事業も少なくありませんでしたが、実施された155 件に対して助成を行いました。

[ 基金の助成によって開催した演奏会の例 ]

「ベートーヴェンヴァイオリンソナタ全曲演奏会」

 

▼東京藝大緊急学生支援奨学金を給付(2020年度)

新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う社会情勢の中で、学資を主として負担している者又は学生本人の収入(アルバイトを含む)が減少し、学生生活に支障を来している約500名の学生へ、修学の継続を支援するために返済を要しない東京藝大緊急学生支援奨学金を一人あたり50,000円給付させていただきました。

 

▼「アート・ルネッサンス支援プログラム~藝術の新たな『ふれあい』を創ろう~」を実施(2020年度)

新型コロナウイルスの感染拡大防止により美術館や演奏ホールが閉鎖し、また予定していた展覧会や音楽会が延期又は中止となり、経済的にも不安な状況のなか、対面芸術鑑賞会を十分な感染防止対策を講じ、芸術活動再開に向けて積極的に取り組んでいる本学出身の若手芸術家71名(第一次34名、第二次37名)に対し、その実費経費の一部を支援いたしました。

 

▼音楽オンライン配信プロジェクト(2021年度)

音楽配信会社と連携しコンテンツ配信を行うことで、新型コロナウイルス菅セイン生の拡大が続き厳しい状況下にある若手芸術家たちに演奏の場を提供するとともに、オンライン配信により演奏する喜びとプロの演奏家としての自覚、アーティストとしてのさらなる成長を促すことができました。

 

基金応援ロゴマークについて

制作者:澁谷克彦氏(1981年美術学部デザイン科卒業)

<ロゴについて>

アートを生み出す源泉はアーチストのパワーにあります。そして世の中に生まれ出たアートはその美によって人々にパワーをもたらし、その人々はポジティブに世界を変え、そのことがアーチストにパワーを与える。アートの継続の歴史はそんな循環だったのではないでしょうか。このデザインはそのイメージを形にしたものです。文字が植物のように伸びて方向を変えながら空間を満たしていくさまで、パワーの存在を目に見えるようにしました。さらに色は伝えるパワーです。社会性を黒、パワーそのものを赤、アートの純粋さを青というそれぞれの色に込めました。幸せな循環が永遠にあるよう願っています。

 

 

皆様のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。