桑原志織さん 宗次德二特待奨学生第1期生

東京藝術大学宗次德二特待奨学生は、私が藝大を受験する年に設けられた制度です。
ピアノ科からは1名が選ばれるという狭き門ですので、その第1回奨学生に選んでいただいた喜びは、昨日のことのように思い出されます。大変光栄に存じ、一層精進していくことを心に誓い、気を引き締めたものでした。

大学入学後は、藝大でのレッスンに精を出すとともに、夏休み等の長期休暇期間には海外の講習会に参加したり、来日教授のレッスンを受講したり、それまで以上に積極的に研鑽を積むことができるようになりました。
これもひとえに、宗次德二特待奨学生として多大なご支援をいただいているお蔭でございます。宗次德二様には、いつも心から感謝申し上げております。また、このような制度を設けてくださいました東京藝術大学にも感謝しております。

今年5月に行われた名古屋の宗次ホールでの宗次德二特待奨学生コンサートは、私にとって忘れられない演奏会の一つとなりました。素晴らしい音響のホールで大好きな曲を、精一杯心を込めて演奏させていただきました。
そのときに初めて宗次様にお目にかかることができました。奨学生にさせていただいてから、宗次様のご本を読ませていただきましたが、ご著書から想像しておりました通り、朗らかで清々しく、本当に素敵な方でいらっしゃいました。

私は最近、学業以外にも、コンサートや音楽祭等、公の場で演奏させていただくことが多くなってまいりました。活動の場を広げてゆくに従い、専門の勉強のみならず幅広い教養を身につけ、人間としてより成長していかなければと、日々痛感しております。忙しい毎日ですが、これからも奨学生の名に恥じぬよう、感謝と責任を胸に刻み、より一層努力してまいります。

 

音楽学部 器楽科(ピアノ) 2年
桑原志織