小川美羽さん 宗次德二特待奨学生第8期生

この度は宗次德二特待奨学生に採用いただき大変光栄に思います。宗次様には、このような大きく温かなご支援をいただき、心から感謝申し上げます。

高校生の頃に音楽を勉強し始めて、東京藝術大学を経て大学院に入学した現在、ただ歌うことが好きだった幼少の頃には考えられないほど高度な学びとたくさんの経験に恵まれて、刺激的な日々を送っております。

昨年度の一年間、世界中の誰もが当初思い描いていた生活を送れず、苦しい時間を過ごしたことでしょう。私自身も、色々な演奏会や行事がなくなってしまい気持ちを保つのに精いっぱいだったことを覚えております。そんな中、音楽研究科に進学が決まった時、今後に胸を躍らせたと同時に「もしかしたら日常に戻れないままなのかもしれない」と大きな不安に駆られました。
しかし、このような素晴らしい環境の中で大きなチャンスをいただき、そんな不安やくすぶっていた想いをバネにさらに精進したいと考えるようになりました。
心配で不安な状況が続きますが、諦めずに自分のことを信じて勉強に励めば、この期間を乗り越えた時により一層強くなれると信じております。

芸術の火を絶やさぬように、小さな一歩ではありますがまずは自分から、この大きなご支援を胸に、そして普段からご指導してくださる先生方、支えてくださる全ての方々への感謝の気持ちを忘れずに、未来へ向かって研究を重ねてまいります。

 

大学院音楽研究科 声楽専攻
小川美羽