佐藤晴真さん 宗次德二特待奨学生第3期生

 この度は宗次德二特待奨学生第3期生に採用していただき、心から感謝いたしております。私は名古屋市内の中学を卒業後、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校に入学し、高校3年間を東京で過ごしました。素晴らしい先生方をはじめ、先輩、友人に恵まれ、とても思い出深い3年間でした。卒業後の4月に東京藝術大学音楽学部器楽科に入学してから、思いのほか早い時期に留学することとなり、本学休学ののち現在ドイツのベルリン芸術大学で学んでいます。

 このように特待奨学生としてご支援いただけますことは大変光栄なことですが、同時に海外で生活を始めた今、現実的な意味でも本当に心強く、またその温かく強いおこころざしからは、勇気を与えられている思いです。

 今はまだドイツでの生活基盤を作ることで大変ですが、周囲の方々に支えられ、少しずつ新しい環境にも馴染んできております。

 大学では留学生のために4時間のドイツ語の授業が1週間のうちに3日あり、そこに費やさなければならない時間とエネルギーは相当のものがあります。また、今はまだオーケストラの授業は受けていませんが、演奏会の前は1日6時間のリハーサルが続くようで、そんなところからもドイツという国のタフさを感じているところです。

 演奏面では5月末に在ドイツ日本大使館でソロとトリオの曲を先輩方と演奏させていただいたり、6月初めにはチェロクラスのクラスコンサートがあったりと、早速本番の機会を与えていただいております。これから新しい作品に出会っていくのが楽しみです。

 今後も、音楽だけでなく、様々な芸術・文化に接することができるチャンスを与えていただいていることへの感謝の気持ちを忘れず家族と離れ異文化の中に身を置いて生活する経験もきっと自分の糧になるのだと信じ、一歩一歩進んでいきたいと思っております。

 

 

音楽学部 器楽科(チェロ) 1年
佐藤晴真