三村梨紗さん 宗次德二特待奨学生第3期生

 この度は、宗次德二特待奨学生第3期生に採用していただき、誠にありがとうございます。採用していただいたことで、藝大生という名に恥じないよう、大学生活や演奏活動に励みたい思いがより強まりました。

 ノルウェーにTine thing helsethというトランペット奏者がいます。私が中3の時、初めて彼女のCDを聴きました。「トランペットでこんな音色が出せるの?」と思える程の優しく、リラックスした音色。そして、ただ譜面に忠実に吹くだけではなく、まるで歌っているような演奏をする彼女の表現力に感動してしまいました。憧れのその音色に加え、今後は、素晴らしい環境が整っている藝大で、クリアな音、力強い音、豊かな音など、様々な曲や場面に合った音色が出せるように練習したいと思います。

 この5月19日~22日、東京藝大・京都市芸・愛知県芸・沖縄県芸・金沢工芸の5つの大学が金沢に集まり、大学間の交流と合同演奏をする「五芸祭」に参加してきました。他大学の方と話して強く思ったのは、音楽活動の目標が私より具体的で、練習に対する気合いの入れようが違ったことです。藝大に入ったからと言って、それに甘んじることなく私も頑張ろう!と思いました。

 また、私は大学に入ってから「少しでも早く上手くなりたい。」と焦って空回りしていました。そんな時、宗次様の名言集の中の「急には上には行けないものです。地道にコツコツと目標の底上げをしていけばいいんです。その継続の中で大きなことが成し遂げられると思います。」という言葉を目にして、やる気が出ました。これから何があっても諦めずに挑戦し続けます。

 最後になりましたが、宗次德二様、ご指導いただいている先生方、奨学金制度に携わっていらっしゃる全ての皆様に、心より御礼申し上げます。

 

音楽学部 器楽科(トランペット) 1年
三村梨紗