日野祐希さん 宗次德二特待奨学生第6期生

宗次德二特待奨学生第6期生に選んでいただいたことを、大変嬉しく思います。
温かいご支援により大きなチャンスを与えてくださった宗次様、そしてここまでお導きくださったすべての方に心より感謝いたします。

東京藝術大学に入学し、これまで音楽の世界に没頭してまいりましたが、私にとっては決して平坦な道のりではありませんでした。時には将来について思いあぐねることもありました。こうして今、東京藝術大学修士課程という素晴らしい環境で勉強できることを、本当に幸せに思います。

修士課程ではより専門的な授業を受け、ともに学ぶ仲間たちと切磋琢磨し、大変刺激的な日々を送っています。時には科を超えて交流することにより、様々な角度から自分の芸術を見つめなおすことができるのも、この整えられた環境あってのことです。器楽奏者と声楽家、邦楽と洋楽、美術と音楽と、それぞれの専攻を超えて共に学び、常に視野を広げることで、より質の高い芸術を追求していくことができます。

喜ぶ人とともに喜び、泣く人とともに泣く、という演奏家になることがわたしの生涯の目標です。

自らの芸術の質を高めていくだけではなく、常に支え導いてくださる方がいてくださることを忘れず、人の気持ちに寄り添う演奏家となれるよう、より一層の努力を続けていきたいと思います。

 

大学院音楽研究科 声楽専攻(ソプラノ)修士1年
日野祐希