武内麻美さん 平成藝術賞受賞

平成27年度第1回東京藝術大学平成藝術賞の受賞、そして株式会社平成建設様、平成記念美術館ギャラリーにおける受賞者の作品展示という、身に余る機会を頂戴し大変うれしく光栄に思います。初めての執筆である学術論文に位置づけられる自らの卒業論文が、このような賞の受賞に恵まれたことに驚きと栄誉を感じております。

芸術学科の卒業論文が、実技の受賞者の作品と共に賞を受賞し展示されるという機会は、今まで無かったと思います。この度、第1回目の賞を頂戴しましたが、これは作品研究と真摯に向かい合ってきた、芸術学科の先輩方の業績が評価されたためと思っております。芸術学科の後輩にとって平成藝術賞は目指すべき素晴らしい目標になりました。

20150924武内さんphoto学芸員の資格の授業で作品展示についての勉強をしましたが、まさか自分の卒業論文を展示することになるとは思っていませんでした。ギャラリーでの展示作業の際に、株式会社平成建設の方々、ギャラリーの学芸員の方、そして展示を見にきてくださったお客様からいただいた優しい助言が勉強になると共に、大変励みになりました。そして、自分の今後の研究に多くの人が期待してくださっているということに気がつきました。期待に応えるために、自らの作品研究を高めるために、誠実に努力し続けていく決意を新たにしました。展示を通じて新たな知見を得る機会を与えてくださったことに感謝してもしきれません。この経験を今後、積極的に活かしていきたいと思っています。

また、受賞と展示を通じて、卒論を反省し見つめ直す時間を持つことができました。須賀先生の熱心なご指導にも関わらず、自らの理解・文章の拙い点が多く見られ苦しい時間でした。しかし、卒業論文で扱った『信貴山縁起絵巻』が大好きな作品であるということを、改めて強く感じることができました。これからの自分の作品研究により一層邁進していきたいと思います。

最後になりましたが、第1回平成藝術賞の受賞と、卒業論文をご指導くださった須賀先生、株式会社平成建設の皆様に感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。

 

大学院美術研究科 芸術学専攻 修士1年
武内麻美